ライフハック

雨水タンクの汚水トラップ製作DIY

haru

2021年の過去DIYです。

雨水タンクの汚水トラップを改良しました。
改良前の汚水トラップの詳細はこちらの記事を参照くださいませ!

この汚水トラップの最大の特徴は、降り始めの雨水を汚水トラップに集め、トラップの下から少しづつ排水させることにあります。
つまり、雨が止んでしばらくするとポリタンクの汚水トラップが空になる仕組みです。

なぜ改良したかというと、上の写真の最初に作った汚水トラップは、雨が降った後に掃除しないと排水チューブが詰まってしまうことがあるんです。
雨が止んで、水が排水された後にはポリタンクの中に泥のようなものが結構残ってます。

泥のようなものは、屋根に付いていた汚れで、ちゃんとトラップできている証拠なんですが、ポリタンクに残っているということは、ポリタンク下の排水性能がイマイチということになります。

泥が残っていると、そこに藻が繁殖し出して排水チューブを詰まらせるということが度々ありました。
そして、排水チューブが詰まって、ポリタンクに水が溜まったまま雨が降り出すと、当然汚水をトラップしてくれません。結果として雨水タンクに泥のようなものが沈殿していくことになるわけです。

そのほかにも、見た目がイマイチなのと、雨水タンクにつながるホースが直射日光にやられて焦げてきたので、そういったことも対策することにしました。

こんな風に、ホースが焦げていました。太陽光、恐るべし!

では、ようやく本題ですw

本記事の目次
① 改良汚水トラップのアイディア
② 見た目スッキリ、スタイリッシュにする方法
③ 実践
④ 1年半使用した様子

① 改良汚水トラップのアイディア

まず、先代汚水トラップの問題点を整理してみます。
・排水性が悪く詰まる
・藻が繁殖する
・雨が降るたびに掃除が必要
・(見栄えが悪い)

この主に3点(4点)です。
排水性を改善すれば、藻が繁殖する問題も解決してしまう気がします。

排水性を改善するには2つの方法があります。
・排水チューブの径を太くする。
・汚水トラップの容器を縦長にする。

汚水トラップの容器を縦長にすれば、底面の面積が少なくなり、かつ底面の水圧が高くなるので沈殿物も一緒に排水されやすくなるはずです。(底面に排水チューブ付けた場合)

そんな素敵な容器がないか、数か月ほどネットで物色していましたが、なかなか見つかりません。

そんなときに、ゴミ捨て場に古びた塩ビ管が捨てられているのを発見しました。

これを見て閃きました。
塩ビ管で汚水トラップの容器を作ればいいじゃないかと!
強度も耐候性もばっちりだし!!

ということでゴミ捨て場から、Φ150㎜、長さ2mほどの素敵な塩ビ管を有難く頂いてきましたw(どうせゴミ収集車には回収されないので)

② 見た目スッキリ、スタイリッシュにする方法

基本的にはシンプルにすることです。これに尽きます。
とはいうものの、基本構造は先代汚水トラップと同じなので、先代よりも最適化するということになります。

そして、周囲と色と形が馴染むこと。
シンプルにできるということは、理にかなっているということです。
無駄がないので、きっと機能美も生まれてくるはず!

色については壁が黒なので、基本的に黒色でまとめます。

魅せるものではないので、家の景色に溶け込んでくれるといいかなと。
塩ビ管は最後に黒色に塗装します。

③ 実践

こちらが汚水トラップの主力パーツたち。(全部じゃないです)
ゴミ捨て場から拾ってきた塩ビ管は、およそ容量15Lになるように85㎝にカットしました。
蓋には、気が早いのですでに穴を開けてありますw
塩ビ管の各ジョイントパーツはホームセンターで揃います。

ホースはカクイチのPROホース。これが最強です。
ついでにホースリールのホースも入れ替えたいので30mを調達しましたが、通常は10mで十分だと思います。

上の写真には異径塩ビ管継ぎ手が2つ映ってます。

左側は塩ビ管に各ジョイントを接続したところです。
写真手前が底面になり、底面にはDV継手 掃除口というのを接続し、排水用のニップルを建てます。
ちょうどいい窪みがあったので、ドリルで貫通穴を開け、ヒートガンで蓋を暖めたらニップルをねじ込みます。
塩ビ管は、200℃くらいに熱すると柔らかくなるんですよ。面白いですね。

右側は塩ビ管汚水トラップの土台にする150-125継ぎ手。この上に塩ビ管汚水トラップを載せるだけです!何も固定はしません。

そしてニップルにはΦ3mのホースを接続して、土台のにする異径ジョイントの横に穴を開け、そこにホースを通して雨水桝に落とします。

お試しで塩ビ管汚水トラップを仮置きしてみたところ。なんか、みすぼらしいですねw
ちなみに、土台は半分土に埋めます。

下側はほぼ完成したので、次は上を作っていきます。
実は色々と試行錯誤があったんですが、長くなるので端折りますw

見た目スッキリ、なかなかきれいに作れたんじゃないでしょうか。

でも問題が発生…。

雨が降ると最初に雨樋から汚水トラップに水が入ります。
そうすると空気の逃げ道を作らないと、蓋が開いちゃうんですよ。
蓋は、ネジ式でなくて被せるだけのゴムパッキンで密閉するタイプのやつです。

この空気の逃げ道というのが曲者でして。
ただ、蓋に空気穴を開けるだけだと、汚水トラップが満水になったときに空気穴から水が溢れてきちゃうんですよ。
なので、満水になったら空気穴を閉じる弁の仕組みが必要になります。

空気弁は、塩ビ継手 バルブ用ソケットというのを使って作りました。
ソケットの中に、家にあったスーパーボールをいれて、落ちないようにステンレス棒を差し込んでおきます。

蓋に取り付けた状態のバルブ用ソケットで作った空気弁。裏から見るとこんな感じです。

加工したバルブ用ソケットを見るとこんな感じ。スーパーボールが落ちないようにステンレス棒を差し込みましたが、ステンレスのネジとかでもいいと思います。錆びない素材でスーパーボールが落ちないように出来れば、何でもいいんです。

空気弁の様子

空気弁を蓋の上から見るとこんな感じです。
水が満水になると、スーパーボールが浮上してきてバルブソケットの穴を塞いでくれます。
この空気弁の穴は、このままだと虫が入りそうなので、真鍮のキャップを被せます。

真鍮のキャップには、Φ1.5の穴をたくさん開けて、空気が逃げるようにしておきます。

空気弁を作っても大雨のときは蓋が開いてしまうことがあるので、蓋は木ネジで固定しましたw
(大雨の時は水の流入が空気の排出より早いということですね)

さっきから完成後の画像を何度も載せてますが(作成途中の画像があまりなくて…)、黒色の塗装は、最近流行りの、ターナ アイアンペイントというのを刷毛塗りしています。

リンクからも検索できると思いますが、まずは下地にマルチプライマーというのを塗ると、塗装の密着が良くなって、剥げにくくなっていいですよ。

アイアンペイント、すごくいいですね!
質感が良くなったので、塩ビ管だとバレなくなりましたw
高級汚水トラップに見えるのは、私だけではないと思います。

でも材料費は、7000円くらいだったと記憶しています。(試行錯誤の費用を除外して)

改良汚水トラップを設置した様子

最後に、雨水タンクに繋がるホースには日焼けによる焦げ防止にナイロンメッシュを被せておきました。

④ 1年半使用した様子

2022年11月現在、製作して1年半経ちますが、汚水トラップが詰まったのは1回だけです。
このときは、小石のようなものが流入したようです。
汚水トラップが詰まっているかどうかは、土台のに載せているだけの本体を、軽く揺すれば分かります。
当然、藻が生えることはなく、カビが発生することもありません。
そして本体が強風で倒れたこともありません。

肝心の汚水トラップの効果ですが、雨水タンクの内部を写真撮ってみました。

分かりにくくて申し訳ないですが、水が反射してなかなか底を撮影するのが大変でしてw
底面に芋虫のような模様が見えると思います。それが非常に細かい泥の集合体です。なんで芋虫みたいに集まるんでしょうね?

ちなみに、汚水トラップが詰まってしまったときに、1度雨水タンクを掃除しましたが、現在は半年以上雨水タンクの内部は掃除していません!
雨水タンクの水は、散水タイマーで1か月で約200L程度自動的に使用されます。つまり、6ヶ月で1200Lの水を雨水タンクに貯めている計算になります。それでこれだけしか汚れが流入していないのであれば、優秀なメンテナンスフリーな汚水トラップと言えると思います。

皆様の参考になれば幸いです。

それではまた!

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DIYオタク
身の回りの何かを常にアップデートしていないとソワソワしちゃう変態なオッサンです。 家とか車とか自転車とか畑とか…。 ネタは尽きないので、時間があるときに更新していきます。
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