アストロプロダクツのフロアジャッキをオーバーホール

haru

20年くらい前にアストロプロダクツで購入したフロアジャッキのオイル漏れが酷くなってきました。

今までは、ジャッキを箱に仕舞っているときに漏れていたので、粘度の高いチェンソーオイルを補充して騙し騙し使用していましたが、もう限界のようです。

ジャッキアップしたときにもはっきりと漏れるようになってしまいました。
明らかに車が下がってしまうようなことはありませんが、この漏れ量は看過できません。

買い替えようかなとも思いましたが、簡易的なオーバーホールで復活するなら、それに越したことはありません。

ということでやっていきます。

本記事の目次
① 事前に準備したもの
② 分解
➂ Oリングの交換作業
④ 小細工
⑤ オイル交換、組付け、エア抜き

① 事前に準備したもの

オイル漏れすると言うことは、オイルシールがダメになってしまっているということですが、調べてみるとフロアジャッキのオイルシールは、殆ど汎用のOリングなんだとか。

サイズは分解してみないとよく分からないので、各種サイズがセットになっているOリングを購入しました。

30種類のサイズが入った日本の会社のOリングです。

 

蓋を開けると、さらに分割ケースに収納されているので、混ざってしまうことがありません。よく考えられています。

そして、原寸大のOリングの絵が付いているので、外したOリングの比較が簡単です。

もう一つ準備したものは、油圧ジャッキ用オイルです。

AZからはVG10とVG32という2種類のオイル粘度のものが販売されていました。

VG32のほうが粘度が高いので、高出力ジャッキに向いています。
私のジャッキは1.5t用なのでVG10にしてみましたが、VG32でもよかったかも。

低粘度オイルのメリットは、動きが軽いことです。
特に冬。寒い時にジャッキアップ作業は、あまりしませんけどねw

 

② 分解

毎度のことながら、作業に没頭して、写真は少なめです。

ジャッキの棒を差し込むところの、棒の抜け防止ストッパーの突起が浅くて、棒がよくすっぽ抜けてしまいます。

なので、赤矢印の棒のストッパーネジも外して対策します。
ネジを外すためには、赤丸のロックピンを外す必要がありますが、完全に抜くと再びピンを挿すのが大変なので、写真程度にピンをずらしておきます。

 

赤丸のストッパーネジを外して、次に左右のネジを半分緩めます。

 

メネジが切ってあるカラーが黒いアルミフレームにセレーションで圧入されているので、ボルトをハンマーで叩いてカラーを外します。

ボルトをハンマーで叩くと、カラーが赤丸のように飛び出してきて外れます。

 

写真は撮り忘れましたが、左側の黒いフレームはボルトを取って外しています。

多分、一番オイル漏れしているであろう、ジャッキの油圧を解放する部分が外れました。

 

エア抜き用のパーツも外します。ここは17mmのソケットで外れます。

➂ Oリングの交換作業

分解が終わったら、パーツクリーナーで洗浄して脱脂しながら交換するOリングを外していきます。

まずはエア抜き用ビスのOリングから。

左が元々付いていたナベビスとOリングです。Oリングは完全に死亡ですね。
そりゃオイルが漏れますよ。

元々のM4のナベビスは、Oリングを潰してしまってすぐにダメになってしまいそうなので、右の皿ビスに交換です。
Oリングのサイズは、2.0×4.0×6.0です。

 

裏側にはOリングと銅ワッシャーという謎の組合せでした。基本的にこの部分は銅ワッシャーだけでシール出来るはずですので、Oリングは付けないことにしました。
でも念のため、シリコンコーキングを薄く塗っておきます。

 

ちなみに、油圧を掛けるピストン部分のスプリングを外してみましたが、ピストンは抜けず。
黒い四角い部品を外す必要がありそうですが、ネジか硬くて外せませんでしたので諦めました。

ちなみに、この状態で赤矢印のところをグッと押すと、黄色矢印の向きに勢いよくオイルがドピュッと飛び出してきます!

私のシャツに直撃して、シャツを1枚ダメにしてしまいました😇

 

次に、油圧を解放するパーツのOリングを交換していきます。
ここのOリングは弾力がなくなっていました。
シール性は確実に低下しています。

 

外したOリングをサイズ確認表に置いて比較すると、2.0×6.0×10.0か2.0×7.0×11.0が適合します。
ピッタリとフィットさせるために、気持ち小さめの2.0×6.0×10.0を選びました。

 

新旧比較。太い方が新品です。
取付ける溝のところには、ラバーグリスを塗っておきます。

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このラバーグリス、粘度が高くてとても重宝しています。
ラバーグリスは、ゴムを劣化させないのと水に強いという特徴があります。

 

交換したパーツはこれだけ。
左から、エア抜き用ビスとOリング、油圧解放用のOリング、エア抜き用ビスの取付けボルトの裏面の銅ワッシャーとOリングだったらしきものです。

 

④ 小細工

ここからは小細工です。
分解の最初に紹介した、棒ストッパーネジの台座を1mmほど削ります。
マスキングテープで削るところまで印を付けます。

 

ディスクグラインダーで削りました。アルミなので、簡単に削れます。
これで棒ストッパーの突起が以前より1mm長くなり、棒がすっぽ抜けなくなります。

 

⑤ オイル交換、組付け、エア抜き

ジャッキを逆さまにして、古いオイルを抜いたら、新しいオイルを注入していきます。抜けたオイルの量は、150㏄くらいでしょうか。思ったより少なかったです。

 

エア抜き用の穴から、溢れるギリギリまで注入していきます。

 

新しいオイルは、200㏄くらい入りました。

 

外側のボルトを取付け、その次に内側の皿ネジを取付けます。
その他の取り外した部品も、外した手順と逆の手順で組み付けていきます。
写真は、、、取り忘れましたw

最後にエア抜きを実施しますが、ジャッキに圧力を掛けるとエアが簡単に抜ける気がしました。
つまり、意味もなく車をジャッキアップし、降ろす作業を数回繰り返します。
その後、エア抜き用ビスを緩めると空気が抜けます。

これでエア抜きは完了ですが、たくさんエアが抜けるようであれば再度オイルを補充してもいいかもしれません。

作業としては全部で2時間くらいでしょうか。

オイル漏れも止まって、動きが軽やかになりました。
もうしばらく様子見ですが、まだ活躍できそうです。

以上、皆様の参考になれば幸いです。

それではまた!

 

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身の回りの何かを常にアップデートしていないとソワソワしちゃう変態なオッサンです。 家とか車とか自転車とか畑とか…。 ネタは尽きないので、時間があるときに更新していきます。
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