エキシージ

フルバケ用シートクーラーの製作 その①

haru

私が乗っているロータスのエキシージという車は、夏とても暑いです。
エアコンは付いているんですが、アルミバスタブ(車内がアルミの板)なので、床からの輻射熱が普通の車より高いんじゃないかと思います。

そんな車なのに、社外のフルバケでスエード生地仕様を注文してしまいました。
身体にきついくらいにフィットするやつを頼んだので、純正シートより暑いこと間違いなしです。

そんなわけで、シートクーラーを自作することにしました。

本記事の目次
① シートクーラーをわざわざ自作する理由
② 自作の拘りポイント
➂ 使用した材料
④ 電源スイッチとホースの設置

 

① シートクーラーをわざわざ自作する理由

理由は二つあります。

一つ目は、市販品の性能とデザインに不満があったからです。

実は今年の6月に、そこそこ高い国内ブランドのシートクーラーを購入して装着していました。

生地がタルんでいて、何とも野暮ったい印象を受けます。
風を通さないポリエステル生地で作られているので、涼しさはあまり感じません。太ももと背中の上の背骨の当たりはメッシュになっており、そこだけ何となく空気が動いているのを感じる程度です。

そして、シートクーラーの厚みは最大で2cmほどありましたので、シートポジションも変わるし、アイポイントも変わります。
(これは自分でシートクーラーの中のメッシュを最適化して厚みを1cmに抑えました)

あと、座高の低いエキシージには、シートファンが座席の前に垂れさがっていて、とても邪魔くさいし、ダサいです。

純正シートはもう外してしまったので、過去の写真を探しましたが、シートファンが分かり易く写った写真は見つかりませんでした。
ダサいから無意識に写真に映らないようにしていたかもしれませんw

フルバケタイプに対応する薄型スリムの既製品のシートクーラーはどれもシートファンがシートの前に垂れさがっています。

これが嫌で悩んでいました。

 

自作しようと思った二つ目の理由は、市販品のシートクーラーに6点式ハーネスに対応するものが見当たらないことです。

上の図の赤丸に示すように、6点式ハーネスは股ベルトを通すために座面に穴が開いています。(私がオーダーしたシートの図です)
可能であれば、サーキット走行中もシートクーラーを使いたいんですよね。
サーキット走行ではエアコン付けないから、夏場は絶対に暑いですし!

 

こちらは純正と購入したフルバケの比較です。
購入したフルバケにも、オプションでロータスの刺繍を入れてもらいました。

フルバケはエスケレートのTYPE-E3です。HANS対応モデルとなっております。
純正シートと同じ色味になるようにカラー設定したつもりが、全然違う色でした。

明るすぎるグレーは、シートクーラーで純正色に近づけることにします。

 

② 自作の拘りポイント

①で市販品の不満点を述べましたので、拘りはその不満を解消することにあります。

・野暮ったくないこと
 →風を通し、シワになず、滑らない生地を使う
・シートから風が出て、涼しいこと
・ファンが目立たないこと
・6点式ハーネスの股ベルトが取付け出来ること

以上が拘りポイントになります。
こんなの売ってないですw
つまり、需要がないということです。

自作するしかないですねw

 

➂ 使用した材料

こちらが使用した材料たちです。(後に一部写真から材料を変更してます)

シートクーラーの表生地にはパンチングスエードを選択しました。

フルバケのスエードと同じ生地の穴あきタイプです。

 

シートクーラーの裏生地には、黒色のスエードを選択しました。

裏地は空気を通す必要がないので、表生地と分けています。
スエードとした理由は、滑り止めのためです。
フルバケもスエードですので、滑り止め効果は抜群のはず!

このメッシュは、背中部分の中に入れる素材です。
荷重がかかっていないときは4mm、荷重がかかると1mmくらいに潰れます。
背中は、多少なりとも空気が流れてくれればいいと思っています。

バケットシートなので、背中が分厚くなってホールド感が損なわれてしまっては元も子もありません。
既製品のシートクーラーで、背中部分が20mmの厚みは論外でした。10mmでもちょっと不満です。

こちらは既製品のシートクーラーの中に入っていたプラスチック製のメッシュ素材です。空気がよく流れるようになっています。

座面の部分はこのメッシュ素材を使います。

 

このホースは足元のエアコン吹き出し口から冷風をシートクーラーに引き込むために使います。

アリエクで見つけたブロアファン用ブラシレスモーター。
超強力です。
風量調整ツマミ付きを購入しました。お値段は1500円。
これをホースの途中に内蔵させて、風を送り込む作戦です。

 

パネル付きのON-OFFスイッチです。ONでLEDも点灯してくれます。
多分、目につかないところに設置するのでLEDは見えないかなw

2連タイプのみ使用予定です。一つはモータースイッチ、もう一つはTPMSのモニタースイッチです。
社外のTPMSは、サーキット用のタイヤに付ける予定でして、街乗り時は使用しないので、スイッチで電源ON-OFFしたいのです。

TPMSの記事はこちらです。モニターの取付けには苦労しました。

 

掃除機隙間ノズルです。内径32mmを購入しました。
これはシートクーラーにホースを差し込む部分に使います。

 

以上がシートクーラーを製作するために購入した主な材料です。

いつも何か作るときは、どんなものを作りたいのか、どこに拘るのかをザックリとイメージします。
そして、形に出来そうな材料をAmazonなどで物色して、とりあえず購入します。

届いた現物を見て、細かいディテールや加工方法などを考えます。

要は、行き当たりバッタリです。
購入したもので何とかするって感じですw

 

④ ホースと電源スイッチの設置

これが本当に大変でした。

ホースは助手席足元吹き出し口からシートまでを這わせます。
途中でホースを曲げるところで潰れたらいやだなと思い、補強材入りのサクションホースを選んでみましたが、これが硬いのです。取り回しが非常に大変でした。

そして途中でホースをカットして、ファンを仕込みます。

モーター径はΦ29です。
ホース内径はΦ25、外径はΦ30mmです。

ホースとモーターをテープでぐるぐる巻きにして繋ごうと思いましたが、強度に不安があります。

しばらく悩んで、ホース径の入口を無理やり広げてホース内にモーターを入れることにしました。

 

まず、サランラップの芯を用意して、モーター径のΦ29と同じになるようにアルミテープをグルグル巻きます。

 

ヒートガンのノズルを押し当ててホースを高温にして、サランラップの芯を熱いホースにねじ込んで径を無理やり広げました。
ホース内にはシリコン潤滑剤を塗り塗りしておくと、滑りが良くなって広げやすかったです。

 

次に、モーターをホース内に押し込むわけですが、モーターには風量調整ツマミが付いています。
このままでは、ツマミの配線が邪魔でホースの中に入りません。

 

どうしたかというと、ツマミに繋がっている線をハンダを溶かして取り外し、ホースにドリルでΦ2の穴を開けて、配線を横から出しました。
そしてツマミを再度ハンダでくっつけて元通りです。

 

そして無事、ホース内にモーターを入れることに成功しました。

 

モータ部のホースが抜けないように、アセテートテープでぐるぐる巻きにして、シリコン製のモーターカバーを被せておきました。
ビニールテープですと伸縮性があるため、ホースが引っ張られるとテープが伸びてしまって、あまりよくありませんでした。

さて、ホースは足元のエアコン吹き出し口に繋ぎます。

上の写真は、助手席の足元の上側を覗いたところです。
黒いチープなエアコン吹き出し口がありますので、滅多に人が乗らない助手席側の口とホースを繋ぎます。
繋ぐというか、口元にホースを当てるだけなんですけどね。

あとはホースが見えないようにお好みで取り廻すのみです。

次に、モーターを動かす電源スイッチを作っていきます。

まず、モーターの出力は最大で56Wです。12Vの場合、約5Aほど消費する計算です。
当初、キーを抜いたらOFFになる、オーディオのアクセサリー電源に繋ごうと思っていましたが、すでにそこにはドラレコやスマホ充電器、ETC車載器などが繋がっています。
ヒューズは7.5Aのため、キャパオーバーです!

他に余裕があるところを探すと、シガー電源がありました。
シガー電源のヒューズは15Aです。

ただし、このシガー電源は場所的に使いにくいうえに、キーOFFしても通電しっぱなしです。
つまり、シートクーラーの電源を消し忘れたら車のバッテリーが上がってしまう恐れがあります。

そこで、このシガーに繋がる12V電源をステアリング下まで延長して、リレー回路でアクセサリー電源と繋ぎ、キーOFFしたら電源が切れるようにしました。

 

シガーソケットがある台座を撤去すると、シガーソケットに繋がる写真赤丸のコネクターがあります。
コネクターは白と黒の線で接続されていて、白が+、黒が-になっています。

このコネクターを分岐させてハンドル下まで12V電源を中継させます。

簡単な図で示すとこのようになります。
純正のシガーと電源スイッチは、アクセサリー電源ONのときに通電するようにします。 

ちなみに、配線の繋ぎは写真のようになっております。
写真で見てもよく分からないですねw
配線は赤、白、黒、緑の4芯ケーブルを使いました。

緑は何も繋がっておりません。将来、シフトタイミングインジケーターを設置するときにDIコイルと繋ぐために使おうと思います。

 

運転席の前側まで、シフター周りのカバーを外して線を這わせ、矢印のところから出します。

 

次に、スイッチを準備します。

まず、スイッチパネルに、10mmのアルミのアングルを取付けました。
そこに強力両面テープを付けて車に固定する作戦です。

 

裏面はこのようになっています。
二つのローラーロッカースイッチの間には倉庫に眠っていたエアコン用リレーを貼り付けました。

参考までに、リレーはこんなようなやつです。

あと、モーターのスピード調整ツマミを固定するためにスイッチパネルにΦ7の穴を開けて、裏に両面テープを付けした。上の写真の右下です。

 

全部配線すると、このようになります。
ゴチャっとしてますねw

ローラーロッカースイッチの真ん中の端子に機器のプラスを繋ぎ、マイナスは黒線にまとめて束ねます。アースですから。

 

モーターの調整ツマミはこのように固定しました。

 

スイッチパネルは目立たないところに設置しました。
左がモーターファンのスイッチで、右がTPMSのスイッチとしました。

余談ですが、上の写真の右上に映っているのが社外品のTPMSモニターです。
一つだけ空気圧が表示されていますが、気にしないでくださいw

長くなったので、一旦ここで区切りたいと思います。

その②に続きます。

以上、皆様の参考になれば幸いです。

それではまた!

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身の回りの何かを常にアップデートしていないとソワソワしちゃう変態なオッサンです。 家とか車とか自転車とか畑とか…。 ネタは尽きないので、時間があるときに更新していきます。
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