エキシージの空力を低コストでレベルアップ
アルミテープチューンに続いて、ボルテックスジェネレーターとカナード、シェブロンもどきをなどの、Amazonなどで購入できる安価な空力パーツを付けてみたいと思います。
アルミテープチューンも空力チューンなのですが、今回紹介するのは外見からは見えないアルミテープとは違い、パッと見で見えるものになります。
420iなどで効果がありそうかどうか味見をしてきましたので、取り付ける場所さえ間違えなければ、体感できる効果はあるはずです。
これらの空力チューンが、正しく狙い通りに作用すれば、低コストで車の性能を確実に引き上げることが出来ます。
どれくらい期待しているかというと、アルミテープも含めて以下の通りです。
燃費:10~15%程度改善
車の安定性:10~20%UP
ダウンフォース:5~10%UP
かなり欲張りですが、燃費に関してはアルミテープのみでBMW420iで15%程度の実績があるので、きっと改善できるのでしょう。
かかるコストは、アルミテープ含めて全部で6000円くらいでしょうか。
上手くいけば、費用対効果が最強なチューンだと思っていますが、一発で上手くいくことは滅多にありません。
しっかり勉強して、試行錯誤していきます。
さて、話は少々脱線しますが、次のような子供向けのワークショップに参加しました。

これは何かというと、ミニ風洞実験装置です。
これで子供たちが車の粘土模型を作って、空気抵抗を測定してみようという体験学習です。

この装置、欲しいw

このような形状の車は、前から風が当たると揚力が発生し、お尻が持ち上がってしまいます。

リヤウイングを付けると、あら不思議、かなりの力で下に押し付けられます。
リヤウイングの凄さが分かる実験でした。子供たちも興味津々。

空力改善には、発泡スチロールの模型にカラフルな粘土で自由に肉付けしていきます。
娘は私のエキシージを模した形を作りましたw

なかなか斬新な色使いですが、空気抵抗は0.204N。
粘土付ける前は0.310Nなので35%くらい改善しました。

ここから私も手を出し始めて、さらなる改善を狙いますw
微修正を加えながら何度か計測して、最終的に0.180Nになりましたので、42%改善したことになります。
ここで分かったことは、
・空力改善にはフロントよりリヤの形状が大事。
・わずかな形状変化でも、空気抵抗が変わる。
・リヤディフューザーが上にせり上がっていると、空気抵抗が減少する。
・リヤを尖らせると(魚フォルム)、驚異的な空気抵抗低減になる。
これは他の子供が作っていましたが、0.140Nという数値を叩き出していました!
う~ん、子供って凄いw
・エキシージの形状は空力にとても優れている。
子供だけではなく、私も勉強になったワークショップでした。
さてさて、話を実車のエキシージに戻しまして、空力改善に使用するアイテムは以下のものになります。






これらの物を使用しました。
オマケで優秀な両面テープも紹介しておきます。

カナードなどの両面テープは、3Mの両面テープに貼り換えて使用しております。
それでは、実際に装着した様子を紹介していきます。
まずは悩みに悩んだカナードから。
カナードの役割は、タイヤハウスの乱流防止です。
フロントのダウンフォースを稼ぐためでしょ?ってよく言われますが、当たらずも遠からずでしょうか。
走っていると、タイヤハウスの中に空気が入り、ぐっちゃぐちゃに乱流が発生します。
そして、タイヤハウスの中で揚力(上に持ち上げる力)が発生します。
タイヤハウスに揚力が発生すると、タイヤが地面を押し付ける力が弱まるので嬉しくありません。
なので近年ではタイヤハウス内の乱流を防止するための対策が純正の車でも進んできています。乱流を抑制すると、燃費にも効果があるようです。

まずはカナードの両面テープを交換します。
純正の両面テープがなんか不安だったんです。

純正の両面テープは透明のタイプで、指でグリグリすると、素直に剥がれます。
ということで、3Mの強力両面テープに交換ですw

カナードは、最初このように取り付けました。なんとなくサメのエラを連想してしまいました。
マスキングテープは、左右対称に貼るための位置合わせです。
カナードを取付けると、青矢印のように小さな渦を巻きながら空気が直進して流れていくそうです。つまり、タイヤハウス内に空気が巻き込まれにくくなるということです。
タイヤハウスに空気が巻き込まれにくくなると、タイヤハウス内の乱流と揚力の発生を抑制できます。
レースカーにはほぼ100%カナードが取り付けられていると思います。
それくらい効果のある定番アイテムなんですね。
カナード自体がダウンフォースを生むわけではありません。
タイヤハウスの揚力を抑制することで、ダウンフォースの効果を高めるのです。
カナードを取付けて近所を試走してみますが、あまり効果を感じませんでした。
何でかなーと思いつつ、車を眺めること1時間。

カナードをこのように貼り換えました。
カナードは三角形になっていますが、三角形の向きを逆にして、前を3枚から2枚に変更しました。
角度はバンパーのエアロ形状から繋がりがあるように貼り付けます。
残った小サイズの1枚は、リヤに貼りました。
こんなところにカナード貼る人は、見たことがありませんが理屈的には効果があるような気がします。

リヤ側もエアロラインを考慮して貼り付けます。
再び近所を試走してみましたが、貼り直した後の方がハンドリングが良くなっているように感じました。
一言で言うと、路面の凹凸でもハンドルが取られにくく、素直なハンドリングです。
ハンドルが軽いというわけではありません。

次に、ボルテックスジェネレーターです。
ボルテックスジェネレーターについては次のYoutubeが分かり易いかと思います。
[空力解説] 意外と知らないボルテックスジェネレーターの仕組み、 デザイナー分かりやすく図解します! [ Vortex Generator ]
上の写真のも、小さな渦を巻きながら空気を真直ぐ後方に排出する効果があります。
この位置に貼ると、ダウンフォースは低減するかもしれませんが、エンジンルームからの排熱はスムーズになると考えました。
また、この部分は大きな乱流が発生しやすい箇所なので、ボルテックスジェネレーターで空気を整流するのは空気抵抗の抑制には効果的であることを期待します。
次は側面を紹介していきます。

Frフェンダー後方には、EW-133の大きいタイプのボルテックスジェネレータを取付けました。
純正のサイドマーカーを観察すると、ボルテックスジェネレーターの役割を果たすように配置されていることに気が付きました。
それを補強することを狙って、サイドマーカーの下に取り付けています。
この位置に取り付けると、サードダクトへの空気流入量増加が期待できます。

この位置にもエーモンの風切り音低減フィンを取付けておきます。
本当は3点セットなんですが、他2種類は使いませんでした。
BMWでは風切り音は確かに低減しましたが、燃費効果は確認できなかったので、エキシージには一つだけでいいかなと思いまして。

次はRrタイヤ前です。
カナードと、さらにクリアタイプのボルテックスジェネレーターを2個配置しました。
これもタイヤハウス内への空気流入低減を狙っています。

リヤバンパーにもこのように貼りました。リヤはボディーに沿って流れてきた空気が剥離するところになります。
ボルテックスジェネレーターを取付けると、空気が綺麗に離れてくれます。
空気が綺麗に離れず車両後方に渦を巻くと、空気が車を後ろに引っ張ることになり、大きな空気抵抗となります。
これが冒頭のワークショップで学んだ理屈の一つです。

リヤディフューザーにはシェブロンもどきを貼り付けておきました。
これも空気の剥離をスムーズにする効果があることを期待しています。
シェブロンについては、次のYoutubeが分かり易いと思います。

リヤスポ下面にも貼り付けておきました。
以上で施工は終わりです。
走ってみた感想ですが、街中と高速道路ではハンドリングの安定性が向上したのはハッキリ分かりましたが、コーナリングの安定性が向上しかたどうかは、よく分かりませんでした。
エキシージはパワーがありすぎて、街中ではよく分からないような気がします。
あと、普段エキシージにそんなに乗っていないので、変化に鈍感なのかもしれませんw
官能で比較できるほど体に感覚が染みついていないのです。
今後サーキットに行ったときに、ひとつづつ剥がしていき、タイム差の変化などで定量的な検証したいと思います。
正直、見た目は好みではないので、効果がなければ剥がしたいかもwww
(特にリヤバンパーに貼った透明のボルテックスジェネレーターと、リヤウイングに貼ったシェブロン)
以上、皆様の参考になれば幸いです。
それではまた!